fvの背景画像 fvの小さい背景画像
Minister of Economy, Trade and Industry Award第2回ロボット大賞(経済産業大臣賞) 産業用ロボット部門

2台のM-430iAのビジュアルトラッキングによる高速ハンドリング

[ファナック株式会社]

2台のM-430iAのビジュアルトラッキングによる高速ハンドリング

概要

コンベア上を高速で流れてくる物品を瞬時に、正確にピッキングする垂直多関節ロボット。毎分120個以上の処理能力で24時間稼働を可能にする動作性能を持つ。物品へのオイル汚染防止のための樹脂製ギアを組み合わせた手首構造や、清潔性、洗浄性を高めるために、酸・アルカリ洗浄が可能な耐性アームが採用されている。こうした高速・連続稼動性、清潔性、洗浄性、耐薬品性を要求される食品・医薬品の世界各国の物流現場において多数採用され、製造コストの激減と高い製造品質を実現している。これまでの人手や専用機に頼っていたハンドリング作業を代替する安価で高質な作業を提供するロボットシステムとして、平成18年10月発売後、平成19年8月現在全世界で通算150台を販売している。

評価のポイント

食品・医薬品ハンドリングロボット  FANUC Robot M-430iA/高速・高デューティ動作を可能とする  デュアルドライブ・トルクタンデム制御

これまで、産業用ロボットは自動車・自動車部品製造 現場、電気・電子部品製造現場を中心に活用されて きました。この他にも、一般産業とりわけ、食品・医薬 品などの製造現場においても、ロボット化が促進さ れています。こうした製造現場では、1分間に200個 といった大量の製品の搬送処理能力が求められま す。従来のロボットでは動作性能に限界があったた め、何台ものロボットをライン上に並べることで市場要求に応えてきました。しかし、この方法ではロボッ ト設置のための広いスペースの確保と莫大なロボッ ト導入費用が必要であったため、思うように普及が 進みませんでした。そこで、ファナックでは、食品・医 薬品製造ラインの処理能力に適った、高速にしかも 連続して動作可能な食品・医薬品ハンドリングロボッ トM-430iAを開発しました。M-430iAは食品・医 薬品ハンドリングに要求される、高速・高デューティ性 能に加え、清潔性、洗浄性、耐薬品性を盛り込んだ可 搬質量2kgの垂直多関節ロボットです。

M-430iAでは、高速・高デューティ性能を実現する ため、ロボットでは初の、デュアルドライブ・トルクタン デム制御方式を採用しました。基本軸各軸にモータ を2本ずつ装備し、2つのモータを最適制御すること で、高加減速性と高デューティ性を実現しました。「2 台分のロボットが1台に統合されている」と考えると 理解しやすいでしょう。これにより、M-430iAは、コ ンベアを流れてくる製品を1分間に120個、動作 デューティ100%連続でハンドリングし続けること ができます

食品・医薬品ハンドリングロボット  FANUC Robot M-430iA

食品・医薬品ハンドリング環境への対応

食品・医薬品のハンドリング現場では、ロボットの清 潔性が求められます。M-430iAには、ロボットの洗 浄に用いられる温水や酸・アルカリ洗浄液に耐える 素材と表面処理が使われています。また、M-430iA は、ロボット内への洗浄液の浸入やロボット内部から のダストの排出を防ぐダブルシール構造を採用して おり、防塵防滴性能はIP67を有しています。さらに、 手首部を樹脂ギアで構成することで、手首部への給 脂を不要とし、基本軸には米国食品安全規格NSF H1認証グリースを採用しています。アームは完全中 空構造としました。ハンドを駆動するエアチューブを ベースから手首の先端まで通し、ロボットの外側には 一切のケーブルやチューブ類の露出がなく、洗浄性 が大きく向上しています。

食品・医薬品ハンドリング環境への対応

豊富な知能化機能

M-430iAには最新のロボットコントローラR-30iA が搭載され、ファナックロボットの豊富な知能化機能 をお使い頂けます。ビジョン機能はコントローラに内 蔵され、ロボットの制御装置と同じ、高い信頼性のビ ジョンシステムを食品・医薬品ハンドリング現場にお いても実現できます。ビジョンとトラッキングを組み 合わせたビジュアルトラッキング機能を使って、更に ハンドリング効率を高めることができます。2台の M-430iAとビジュアルトラッキング機能で、コンベ ア上を1分間に200個バラバラに流れてくる製品を 目にも留まらぬ速さで、正確にピックアップし、別の コンベアあるいは、箱の中に方向を揃えて整列して いきます。これまで、人手や専用機に頼っていたハン ドリング作業に代わって、安価で柔軟性のあるロボッ トシステムを構築することで、品質の高い作業を24 時間連続運転でき、食品・医薬品などの製造業の競 争力を増強できます。

国内外への導入拡大と進化

2006年10月販売開始以来、国際ロボット展などの 展示会にてご紹介し、たいへん大きな反響を頂いて います。展示会を通して接触頂いた顧客殿より、多 数の引合いを頂戴し、具体的な受注にも結びついて います。こうした活動は米国・欧州・アジアなど海外で も同様に同時進行で進んでいます。さらに、今年10 月下旬より国立科学博物館にて開催されている「大 ロボット博」にも出展しており、普段あまり産業用ロ ボットを目にする機会のない方々に対し、迫力ある 実演展示を行なっており、日本のロボット技術の紹 介にお役立て頂いています。 さらに、顧客殿より頂戴した貴重なご意見・ご要望 に基づき、性能向上に努めており、この1年におい ても、それぞれのご要求に即したバリエーション機 種を追加開発し対応しています。今後も顧客殿の 声を商品に反映させながら、食品・医薬品ハンドリン グ分野でのロボット化を一段と推進していきたいと 思います。

国内外への導入拡大と進化

お問合せ先