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Minister of Economy, Trade and Industry Award第5回ロボット大賞(経済産業大臣賞) ロボットビジネス/社会実装部門

生活支援ロボットソリューション事業の推進

[パナソニック株式会社 松下記念病院]

生活支援ロボットソリューション事業の推進

概要

薬剤関連ロボットや自律搬送ロボット等を、病院を模擬した環境に展示することで、顧客に導入イメージを形成し、コンサルティングによって病院の現場と経営の課題を総合的に検討した上でロボットを用いたソリューションを提案し、病院へのロボット導入に繋げるビジネスモデル。

評価のポイント

従来型のサービスロボット単体売りではなく、同社のロボット群と周辺機器を組み合わせたソリューションを商品とすることで、ロボットの利点が最大限活かせる周辺環境とともにロボットを導入できるビジネスモデルを実現している点が評価された。

ユーザ主導型イノベーションによるロボット事業

プロダクトアウトからマーケットインへ

これまで数多くのサービスロボットが日本中、世界中で研究・開 発されてきました。しかし、なかなか思うようにビジネスとして成功 していない、というのが現状です。 我々はその原因の1つとして、開発の仕方、ビジネスのやり方に 問題があると考えました。これまでのビジネスは、ものを中心とし たロボットありきのプロダクトアウトの発想で行われることが多く、 結果として事業に結びついていませんでした。そこでビジネスの基本に立ち返り、顧客第一、顧客と共に困りごとを解決していくという 発想に変えることとしました。「モノ」ではなく「コト」、すなわちソリ ューションを提供するビジネスモデルを推進した結果、事業が立ち 上がり成長を開始することができました。  具体的には、開発したプロトタイプを模擬環境に展示し、いつで も誰でも見学できるようにしたオープンラボを設置し、そこで潜在 顧客に導入イメージを掴んでいただいた上で病院へのコンサルティング、さらにはソリューション提案、受注に繋げるというビジネス モデルです。このモデルでは、オープンラボとそれと連動した現場診断コンサルが事業の肝になります。

サービスロボットのビジネスモデル

サービスロボットのビジネスモデル

オープンラボによるソリューションの見える化

我々ロボット関係者はロボットとは何か、どれだけ便利なのかと いうことが分かっていますが、我々の顧客はロボットでソリューショ ンと聞いてもイメージが沸かず、その結果、実際のビジネスにはな かなか繋がりません。  そこで実際の利用空間を模した病院・施設を作り、薬剤関連ロボ ット群、自律搬送ロボット、ヘッドケアロボット、ロボティックベッドな どこれまでに開発してきたロボットを展示する「オープンラボ」を構 築し、顧客にロボットソリューションの見える化を実現しました。その結果、2009年からの4年間で約200機関650名以上のお 客さまの来訪があり、ロボットによるソリューションイメージを共有 し、現場のお困りごとを具体的に把握することができました。

オープンラボによるソリューションの見える化

コンサルティングとソリューション提案

同時に現場のお困りごとを解決する現場診断のコンサルチーム を組織化しました。まず、専任のコンサルティング部隊を編成し、2 年で30病院以上をコンサル致しました。FA分野で蓄積された診 断ツールや業務改善ノウハウを用いることで、安全・効率的な業務 を提案するだけでなく、経営視点で効果を検証することで、最終的 にお困りごとを解決する方策を提案しています。  中には必ずしもすぐにロボット化という解決策になっていない場 合もありましたが、現場の課題を共有化し、トータルで経営に貢献 するソリューションとして提案した結果、ロボットを導入しようという 潜在ニーズを顕在化することができました。  まず、松下記念病院をリードカスタマとして選定し、自律搬送ロ ボットHOSPIなど薬剤関連ロボット群を導入しました。続いて、同 様のステップを踏むことで、2012年7月には埼玉医科大学国際医療センターに導入し、さらに来年4月の淀川キリスト教病院新病棟 への展開へと大きく発展し、事業が本格化しています。

コンサルティングとソリューション提案

今後の展開

これまでのビジネスモデルの検証により、事業の現実性が明確 になりましたので、本年4月に社内分社であるヘルスケア社に院内 ロボット事業部を設置しました。また、インフラシステムを担当する 社内分社パナソニックシステムソリューションズジャパンも事業に 参入しています。これからは、国内のみならず、既に引き合いのき ている海外案件にも対応し、グローバルにビジネスを展開する予定 です。  パナソニックのロボット事業は、顧客とともにイノベーションを興 し、「コト」を提案するソリューションデザインが基本です。21世紀 の製造業の柱となる事業を目指し、日本発で世界を引っ張っていく新しいロボット産業を構築する決意です。

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