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Excellence Award優秀賞

まほろ(バイオ産業用汎用ヒト型ロボット:ラボドロイド)

[ロボティック・バイオロジー・インスティテュート株式会社/国立研究開発法人産業技術総合研究所]

まほろ(バイオ産業用汎用ヒト型ロボット:ラボドロイド)

概要

既存の実験機器を活用しながら熟練作業者による実験手順が再現可能なバイオ産業用汎用双腕ロボット。多種多様な実験作業をロボットに置換するだけでなく、手作業のばらつきや個人差、ミスを排除し、人以上に高い正確性・再現性を実現。

評価のポイント

単にバイオメディカル分野における人代替のロボット応用というのでなく、実験室の自動化を一歩進めて、実験行為の標準化やトレーサビリティ向上を目的としたシステムを開発し、それにより社会価値を追求していく姿勢を評価。

人間とロボットの協働によって、研究の生産性向上と 高度化を実現する -創薬のコストを1/10に

「まほろ」とは

「まほろ」は、バイオ産業用汎用ヒト型ロボット(=ラボドロイド)で す。バイオメディカル分野の各種実験機器(マイクロチューブ、マイ クロピペット、遠心分離機等)を、ヒトと同じ二本の腕(双腕)を有す るロボットが、熟練の作業者のスキルを再現しながら巧みに操作し、 試薬分注・撹拌・遠心分離・上清廃棄・移液等の作業を、予め定めら れた実験手順(プロトコル)に従って進めていきます。  「まほろ」は、7軸の腕を左右に1つずつと、腰旋回1軸の計15軸 を有します。ロボットの周りを囲むテーブル上には、人が使っている ものと同じ、一般的な研究室で使われている実験機器が配置され ており、まほろは7軸双腕の高い自由度を駆使して、マイクロチュー ブ蓋開け・マイクロピペット分注操作・遠心分離機からのチューブ取 出し等の作業を行います。  「まほろ」の操作は、PC画面で容易に行えるようになっており、ロ ボットに不慣れなユーザであってもドラッグ&ドロップ操作で簡単に 実験プロトコルを組み、「まほろ」を動かすことができます。今後は、 作成したプロトコルと実験結果をクラウドサーバにアップロードし、 複数ユーザで共有するサービスも導入予定です。

「まほろ」の社会的ニーズ

現在、製薬企業等のバイオメディカル分野では、創薬等の研究に 莫大なコストと時間がかかることが問題となっています。これは、技 術と経験が暗黙知として実験者個人に囲い込まれており実験の再 現性が低く、研究生産性が低いことが要因のひとつです。これに対 し「まほろ」を導入することで、実験の再現性が飛躍的に高まるた め、これまで何度も繰り返し検証していた実験回数を最小に抑える ことができます。また、プロトコルの共有化によって複数拠点での同 時検証が可能になり、実験に必要な期間とコストを削減できます。 さらに、まほろが自動的に作業ログ(エビデンス)を書き出すため、 捏造抑止に効果を発揮します。

ユーザ視点での有用性

「まほろ」の導入により、研究者・実験者は日々の煩雑で深夜に及 ぶ実験作業から解放され、立案・分析・解釈・表現など、本来人がや るべきクリエイティブな仕事に専念できるようになります。さらに、 まほろを一極集中させたセンターを置き、ユーザである製薬企業と クラウドネットワークで接続すれば、ユーザは自ら実験用インフラを 管理することなく、実験したいプロトコルを送信するだけでセン ターでの「まほろ」による実験が遂行され、結果データのみ受け取る ことができるようになります。これは研究現場のフラット化=水平型 分業をもたらすとともに、自宅に居ながらにして研究に参加できる =在宅研究を促進し、少子化・人材不足の問題解決に寄与するとと もに、だれでもユーザとして研究に参加できるオープンイノベー ションの環境が可能になります。

ユーザ視点での有用性

お問合せ先

ロボティック・バイオロジー・インスティテュート株式会社

住所: 〒135-0064 東京都江東区青海2-4-7  産総研臨海副都心センター別館6階
担当: 業務推進グループ 廣瀬 貴子
Tel: 03-6380-7100
E-mail: takako.hirose@rbi.co.jp