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Excellence Award (Social Infrastructure, Disaster Response and Firefighting Field)優秀賞(社会インフラ・災害対応・消防分野)

建設機械の自動運転を核とした次世代建設生産システムA4CSEL(クワッドアクセル)

[鹿島建設株式会社]

建設機械の自動運転を核とした次世代建設生産システムA4CSEL(クワッドアクセル)

概要

従来の情報化施工や建設機械の遠隔操作による無人化施工等とは異なり、作業データ(いつ、どこで、何を)を送ると、自動化建設機械が自律・自動運転で作業を行う。原理的には一人で何台の機械でも同時に稼働させることを可能とした、全く新しい建設生産システムである。

評価のポイント

成瀬ダムでの作業では、23台の重機を自動化して作業を行った。人手不足で作業人員が減少する中、自動化の取り組みにより少人数で作業を可能とした取り組みはほかになく、他社よりも先駆けて実用化を実現している点を評価した。

土木現場を最新の工場へ

A4CSELの概要

「人手不足・熟練労働者不足への対応」、「建設生産性向上」、「労働 災害撲滅」などの建設業界における重要課題の解決を目的として 開発したA4CSEL(Automated/Autonomous/Advanced/ Accelerated Construction system for Safety, Efficiency, and Liability)は、汎用建設機械を自動化して、複数台を同時に自 動運転させることによって、人員数をかけることなく作業を行うと いう、これまでにない施工システムです。作業データを送ると、自動 化された建設機械が定型的な作業や繰り返し作業を自動、無人で 行い、必要最小限の人員で多数の機械を同時に稼働させることで、 生産性、安全性の飛躍的向上を実現しています。A4CSELは、①汎 用の建設機械を自動運転仕様に改造する技術 ②自動運転の制御 にAIで分析した熟練者の操作データを取り入れることで、現場状況 に左右されずに安定した品質で作業させる技術 ③多数の機械を 連携させ、最も生産性の高い施工計画に基づいて稼働させる施工 マネジメント技術、で構成されています。これらによって、建設機械 の配置や作業順序などを最適化した計画の下、全ての機械が自律・ 自動運転で作業を行うことが可能となっています。土工事用の主要 機械である、振動ローラ、ブルドーザ、ダンプトラックの3種類の建 設機械の自動化とそれらによって行う作業の自動化を進め、稼働中 も合わせ、これまでに4現場に導入しています。

労働集約型から情報集約型へ

建設現場の作業はそれを担当する職人に任されることが多く、 その効率は、数値では測れない個々の技能に委ねられてきました。 A4CSELでは、このような定性的でバラツキの大きな生産効率を 安定した定量的な数値に変えるために、熟練性を要する作業も含 め、現場作業を分析・解析し、定型的、反復的な動作の組み合わせ に再構築し、標準化しています。また、製造工場などで培われてき た生産プロセスの最適化手法を導入するなど、生産性の高い建設生産システムを構築しています。これらによって、労働集約型の典 型とされている建設現場を、知識・情報集約型産業の生産拠点へ変 革していきます。

稼働中のA4CSEL(@CSGダム2020年~)

稼働中のA4CSEL(@CSGダム2020年~)

実規模施工実験場での開発状況

実規模施工実験場での開発状況

今後の展望

業界で初めて開設した実規模施工実験場では、自動運転仕様へ の改造、自動運転性能の向上、自動運転に適した施工方法の検討 が、現場と同じ作業環境の下で継続的に進められています。今後、自 動化機械の機種の増強、他工種への技術展開を図り、A4CSELによ り生産性、安全性を飛躍的に向上させると同時に、土木現場の工場化の実現を目指していきます。

お問合せ先

鹿島建設株式会社

住所: 東京都調布市飛田給2-19-1
担当: 技術研究所 三浦 悟
Tel: 042-485-1111
E-mail: miuras@kajima.com