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Excellence Award (Service Robot Category)優秀賞(サービスロボット部門)

サイバネティックヒューマンHRP-4C

[独立行政法人産業技術総合研究所]

サイバネティックヒューマンHRP-4C

概要

人間に近い外観・形態を持つヒューマノイドロボット。歩行や顔の表情の変化ができ、さらに音声認識等により人と会話が可能。愛称、未夢(みーむ)。ファッションモデル、MCなど、主にコンテンツ産業の現場における活動実績を多数有する。

評価のポイント

世界で最も人の容姿に近い二足歩行ヒューマノイドロボット

世界で最も人に近い容姿を備えた二足歩行ヒューマノイドロボット

サイバネティックヒューマンHRP-4Cは、「日本人人体寸法データベース1997-98」の青年女性の平均値を参考にして、関節位置や寸法をデザインし、世界で最も人間に近い容姿を備えた二足歩行ヒューマノイドロボットです。愛称を、未夢(みーむ)といいます。身長は158cm、体重は青年女性の平均値よりも軽い46.5kgで、全身で44自由度を有しています。人間に極めて近い動作を実現するため、腰に3自由度、首に3自由度を持たせているほか、各脚にはつま先関節も含めて7自由度、各腕には、手の2自由度を含めて8自由度を持たせています。 (リアルな頭部には、表情の表出のため8自由度を内蔵しています。) これまでにも、数多くのヒューマノイドロボットが開発されています。その中にはリアルな頭部を持つものもありましたが、体型が人に近いものは歩行ができず、歩行ができるものは体が人とは似ても似つかぬものでした。未夢は、その容姿に加え、自立二足歩行が可能となっている点が、ほかのヒューマノイドロボットにない最大の魅力です。

サイバネティックヒューマンHRP-4C未夢

サイバネティックヒューマンHRP-4C未夢

開発の背景/魅力あるコンテンツ実現のために

ヒューマノイドロボットは、次世代ロボットの最終形態の1つとして期待され、民間企業での取り組みも含め精力的に研究開発が行われていますが、これまでに実現した応用は研究開発用のプラットフォーム、ホビー等に限定されています。 我々は、二足歩行ヒューマノイドロボットの産業化のためには、魅力あるハードウェアと、魅力あるコンテンツの両者が必要だと考えます。 未夢は、このような認識のもと、従来にはない魅力あるハードウェアの実現を目指して、産総研が2006年度から3ヶ年計画で実施した産学連携プロジェクト「産総研産業変革研究イニシアティブ」の「ユーザ指向ロボットオープンアーキテクチャの開発」の一環として開発されました。

産総研において開発してきた二足歩行ロボットの先進制御技術を適用することにより、人間の歩行動作や全身動作を参考にした人間に近い動作を実現しています。未夢は、表情を変えることもできます。 また、外部コンピューターで人間の音声を認識し、その認識結果にもとづいて動作するなど、人間とのインタラクションも可能となっています。 コンテンツ産業は、多くのクリエイターの活躍に支えられています。産総研では、人の歌唱をお手本に、自然な歌声を自動生成するVocaListenerやロボットの顔動作を自動生成するVocaWatcher、また、CGキャラクターの動作を作成する感覚でヒューマノイドロボットの多様な振る舞いを簡単に作成できるソフトウェアChoreonoid等、ロボットの専門知識がないクリエイターでも、未夢を活用したコンテンツが制作できるよう技術開発を進めています。

魅力あるコンテンツ実現のために

コンテンツ分野でのヒューマノイドロボットを用いた新産業創出を目指して

未夢は、これまでに、「2009年東京発 日本ファッションウィーク シンマイ クリエーターズ コレクション」での開会挨拶を皮切りに、「2009年ユミカツラ パリ グランドコレクション イン 大阪」でのウエディングドレス ファッションモデル、「JISSO PROTECH 2010」でのヤマハ発動機ブースでの人間MCとコラボレーションでの商品紹介など、コンテンツ産業の現場で活躍してきました。 また、「CEATEC JAPAN 2009」では、ヤマハVOCALOIDによる歌唱、「CEATEC JAPAN 2010」では、VocaListenerおよびVocaWatcherによる、より自然な歌唱を披露しました。 さらに、コンテンツ産業の活性化を支援する「DIGITAL CONTENT EXPO」にも2009年、2010年と連続で出演し、石川勝氏(東京大学IRT研究機構 特任研究員)、SAM氏(ダンスクリエイター/ダンサー)のプロデュースのもと、2009年には1人芝居を、2010年には4人の女性ダンサーとの共演で、歌いながらのダンスパフォーマンスをChoreonoidを用いた動作生成により披露しました。コンテンツを入れ替えることで、様々な役割を果たせるのが未夢の特長です。

コンテンツ分野でのヒューマノイドロボットを用いた新産業創出を目指して

世界の評価/参考情報

様々なプロフェッショナル・ユーザーから未夢は、そのデザイン性、機能性から新たな商品として魅力があると高く評価され、TIME誌の「2009年 The 50 Best Inventions Of the Year」にも選出されました。 また、未夢の技術は、学会においても高く評価され、人間型ロボットにおける世界最高の専門家会議「2009 IEEE International Conference on Humanoid Robots」において、最優秀論文賞を受賞しています。

日本人人体寸法データベース1997-98 http://riodb.ibase.aist.go.jp/dhbodydb/
人間に近い外観と動作性能を備えたロボットの開発に成功、産総研プレスリリース(2009.3.16) http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2009/pr20090316/pr20090316.html
VocaListenerで歌うサイバネティックヒューマン HRP-4C 未夢 http://staff.aist.go.jp/t.nakano/VocaWatcher/index-j.html
人間型ロボットの動作を簡単に作成できる統合ソフトウェアを開発、産総研プレスリリース(2010.10.16) http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2010/pr20101016/pr20101016.html

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