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Excellence Award (Components and Software Category)優秀賞(部品・ソフトウェア部門)

国際標準準拠のRTミドルウェア(OpenRTM-aist-0.4.0)

[独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構 独立行政法人 産業技術総合研究所 社団法人 日本ロボット工業会]

国際標準準拠のRTミドルウェア(OpenRTM-aist-0.4.0)

概要

ユーザの多様なニーズに応えられるロボットシステムの実現を目的として、ロボットシステムの機能部品(センサ、サーボ、モータ等)のモジュール化の枠組みを標準化。モジュール化された部品を組み合わせることで、ロボット設計者(システムインテグレータ)がユーザの要望に応えるロボットシステムを効率的に開発することを可能とする、国際標準に準拠したRTミドルウエア。少子高齢化に伴い、介護、介助、コミュニケーションなどの生活支援ロボットの開発が求められているが、RTミドルウェアの普及により、ロボット技術の標準化が加速され、膨大な費用が必要であったロボット開発のコストが削減され、日常生活で使われる多種多様なロボットが手の届く価格で商品化されることが期待される。

評価のポイント

機能要素のモジュール化の枠組みを標準化

ユーザの多様なニーズに応えられるロボットシステ ムの実現を目的として、ロボットシステムの機能要素 (センサ、サーボ、モータ等)のモジュール化の枠組 みを標準化しました。RTミドルウエアが提供する共 通の枠組みにより、接続インタフェースのみを公開 して内部実装を非公開にしたままモジュールを組み 合わせることが可能となります。異なる開発言語や OSを使って開発したモジュールを統合して、柔軟性 に富んだカスタムメイドのロボットを容易に構築で きることが期待されています。 RTミドルウエアが提供する開発支援ツールを使うこ とで、機能を実現するユーザプログラムとモジュー ルのインタフェース仕様定義とを用意するだけで、 複雑なネットワークプログラムを勉強しなくてもモ ジュールを作成出来ます。また、プログラム実行時に も、グラフィカルなインタフェースを使って、各モ ジュールの実行状態を監視・操作し、プログラムの再 コンパイルなしにモジュール間の接続を変更することができます。

国際標準化へのとりくみ

RTミドルウエアのコンセプト基盤となるモジュール 化の枠組みを誰でも安心して採用できるように、ひ とつの普及策として、RTミドルウエアの開発と並行 してソフトウエア技術に関する非営利国際標準化団 体OMGにてモジュール化の枠組みとなるコンポー ネントモデルの標準化活動を進めてきました。 今年2007年9月の米国ジャクソンビルで開催され たOMG技術会議の技術委員会にて正式な標準仕 様として採択されました。理事会承認プロセスを経 て2008年2月頃に誰でも自由に参照できる標準 仕様書として発行される予定です。 この仕様の実現性を確認するための参照実装として 産総研版のRTミドルウエア(OpenRTM-aist-0.4.0) を開発してきました。今年7月からWindows, FreeBSD, Linuxの各種ディストリビューションに対 応したC++版を公開リリースするとともに、11月以 降にPython版やJava版などの開発言語にも対応 しました。

次世代ロボット技術革新に大きく寄与

RTミドルウエア技術は、従来の各社独自のアーキテ クチャによる少品種大量生産型の産業ロボットに対 応したビジネスモデルから、ユーザの多様な要望を 実現する多品種少量生産型の次世代ロボットに対応 するビジネスモデルへの変革を実現する基盤となる 技術です。 共通のオープンなアーキテクチャを採用した分業体 制によるRTミドルウエアが目指す世界では、ロボッ トシステムは多くの部品 (RTコンポーネント) の組 み合わせで構成できるため、アイディア次第でロボッ ト産業に参入することができます。多数のベン チャー企業や中小企業がそれぞれの得意とする分 野で技術を商品として提供するような新たな市場創 出が期待されます。 また、研究成果も単に論文としてではなく、アイディアを実現したモジュールとして提供することで技術 移転や蓄積が促進されるため、ロボット技術革新に 大きく寄与することが期待されます。

次世代ロボット技術革新に大きく寄与

ロボット技術の標準化加速とコスト削減

このRTミドルウエア技術は、内閣府連携施策群次 世代ロボット共通プラットフォーム技術確立プロ ジェクト「分散コンポーネント型ロボットシミュレー タ」(2005-2007)、「環境と作業構造のユニバー サルデザイン」、NEDO技術開発機構プロジェクト 「次世代ロボット共通基盤技術」(2006-2008)、 経済産業省プロジェクト「次世代ロボット知能化技術 開発」(2007-2011)などの多くのプロジェクトに 導入されており、プロジェクト成果をRTミドルウエア のモジュールとして提供していただくことで手軽に 使えるRTコンポーネント群の充実を図る予定です。 RTミドルウエアの研究開発は継続しており、2008 年初旬の正式な標準仕様書の発行にあわせて、最 終仕様に準拠させたRTミドルウエアOpenRTMaist-1.0.0を公開リリースするとともに、開発支援 ツールを整備して効率的な開発環境の確立を目指 しています。 少子高齢化に伴い、介護、介助、コミュニケーション などの生活支援ロボットの開発が求められていま す。RTミドルウエアの普及により、ロボット技術の標 準化が加速され、膨大な費用が必要であったロボッ ト開発のコストが削減され、日常生活で使われる多 種多様なロボットが手の届く価格で商品化されるこ とが期待されます。

ロボット技術の標準化加速とコスト削減

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