超小型高精度高出力トルクACサーボアクチュエータ
[株式会社ハーモニック・ドライブ・システムズ]
概要
ヒューマノイドや各種ロボットの手指駆動部、組立て装置等に装着される把持機構の駆動部に使用される超小型高精度高トルクアクチュエータ。最大0.3Nmの高出力トルクと0.16度の高位置決め精度に加え、直径13mmという今までにない超小型・軽量化によりスペースの大幅な効率的活用が可能となり、装置の高精度化、小型化、軽量化に貢献。またDCモータのブラシのような磨耗部分が無く、産業用としての耐久性に優れ、メンテナンスフリー化を実現している。超小型サーボモータのAC化と信頼性に定評のあるハーモニックギアの組み合わせにより超小型アクチュエータの高信頼化を実現。現在多くの引き合いと研究開発向きの利用が広がっている。また、ロボット機構としての新機構発想の支援と用途拡大に大きく寄与している。
評価のポイント
最先端技術が凝縮されたロボット部品の要(かなめ)
RSF-3Bは、精密制御用減速機ハーモニックドライ ブと減速機の能力を最大限に引き出すことのできる ACサーボモータを組合せたACサーボアクチュ エータです。 〈超小型・軽量・高トルク〉 RSF-3Bは、ハーモニックドライブを組込んでいる ため、高容量のモータ単体で直接駆動する方式と比 べ、外径寸法(体積)・質量に対する出力トルクが非常 に高く、高トルク/体積比、高トルク/質量比を実現 しています。直径8.5mmの円周にモジュール 0.042mmの200枚の歯を切った、世界最小の ハーモニックドライブを使用し、φ13mmで長さ 40mmの超小型で高トルク、ノンバックラッシュのACサーボアクチュエータを実現しています。超小型 ながら1/30~1/100の減速比のハーモニックド ライブと最大10,000rpmのACサーボモータと組 合せ、回転速度100~333rpm、最大30cNmの高 トルクを出力します。 〈高分解能・高精度〉 超小型の光学式エンコーダも新規開発しました。こ のエンコーダは直径12mmの小型ながら、ACサー ボ制御を可能にするA,B,Z,U,V,Wの6相信号を出 力する事ができ、800パルス/回転の分解能を持っ ています。出力軸分解能は80,000パルス/回転、 位置決め精度は10arc・minと高分解能で、高精度 な位置決め機構を実現できます。 〈メンテナンスフリー長寿命〉 さらに、直径12mmのステータに高密度巻線を施し た超小型のACサーボモータを開発しました。これに より、DCサーボモータのブラシ摩耗などの寿命の 問題や、摩耗粉による汚れなどの問題がない、長寿 命で耐久性があり、FA用途に適したACサーボアク チュエータを実現しました。 〈安定した制御性〉 ハーモニックドライブの高減速比により、大きな負荷 慣性モーメントの変動に対し安定した制御性が得ら れます。例えばこのRSF-3Bの自重はわずか31g ですが、その自重に対し15倍強もの重さの500g の分銅を自由自在に回転駆動します。通常のモータ でこのような事は実現できません。また、通常のギア を用いたのでは1/100の減速比を得るためには 何枚ものギアをかみ合わせる必要があるため、ギア 自体が大きく重くなり、ギアのバックラッシュも増加 し、ガタの影響も出ますので、やはりこのような事は 実現できません。 このような特長を生かして、ヒューマノイドロボット や各種ロボットハンド等の高度化、小型化、高精度化 に貢献できます。また、各種FA装置、自動化装置の 把持機構や小型位置決め機構に使用できます。
多分野の知能化ロボットの高度化に貢献/無限の応用分野の開拓
大学、研究機関等を含む多数のユーザに納入して います。特にヒューマノイドロボットの手指、および 産業用ロボット、その他分野向けロボットのハンド向 けに応用され、これからの知能化ロボットの高度化 に貢献できます。また、自動装置の各種フレキシブ ルハンドリングや、小型位置決め分野への応用用途 が期待されます。自由度の点では人間にかなわない が、人間の指には真似できない正確で再現性のあ る動作が繰返し絶え間なくできたり、人間には追い つけないような高速動作の応用ができたりします。 ワークのハンドリングにおいては、決まりきった動作 しかしない従来のハンドでは、ワークが変化すると 段取替えが必要でしたが、このアクチュエータを使 用すればハンドの自由度を高める事ができるので、 ワークの形状、変化に対応した動作が可能になるの で、段取替えが不要になり、工程の効率向上が図れ ます。/本アクチュエータが、従来にない超小型で上述のよ うな用途に適しているため、その応用用途はこれか ら将来へ向かって研究開発され、実用化されて行き ます。各種把持機構の広がりと、FA市場における装 置の小型化、高精度、高機能化への貢献を目指して 参ります。
次世代アクチュエータへのとりくみ
今後、各ユーザにて研究開発が進むにつれて種々の 分野から色々な要求が出て来るものと考えます。 RSF-3Bを使用したリニアアクチュエータへの展 開を既に実施しています。また、この開発で培った技 術を応用した小型扁平アクチュエータや、さらなる 小型化を目指すとともに、応用上からのアクチュ エータの形状への要求などには積極的に対応し、応 用分野を開拓して参ります。