D3モジュール
[株式会社D3基盤技術]
概要
航空宇宙、鉄道通信分野等で多数使われている高性能の通信システムを応用したサービスロボット用通信基盤。幅広いサービスロボットに適用することができ、ロボットを安定して動作させることが可能。
評価のポイント
サービスロボットの安全を保証するD3モジュール
サービスロボットの安全を保証するD3モジュール
D3モジュールのD3とは、分散(Distributed)・決定論的(Deterministic)・高信頼(Dependable)の3つの頭文字Dをあらわします。すなわち、サービスロボット内部のセンサーやモーターの分散制御を、タイムトリガ技術による決定論的な通信動作で、高信頼かつ高精度に実現するものです。人と接するサービスロボットには高い安全性が求められますが、D3モジュールは安全規格認証済みの技術により、サービスロボットの安全を保証します。
サービスロボットの分散制御モジュール
第三者規格認証によりロボットの安全を保証する
これまでの製品の多くは、メーカー企業が安全を保証し、消費者は企業のブランドイメージを信頼して製品を購入してきました。しかし社会の成熟にともなって消費者はますます高い安全性をもとめるようになり、そのうえサービスロボットはこれまでにない新しい種類の製品であるため、メーカー企業だけで信頼を支えるのが困難となっています。これを解決するため、専門家の知識や社会一般の通念を反映した安全規格を制定し、公正な第三者機関が規格にもとづいて製品を認証する責任分担構造の構築が始まっています。この第三者認証のしくみにより、消費者は安心してサービスロボットを使えるようになり、企業も安全に対する説明責任が果たせます。
企業ブランドに頼る安全から、第三者認証へ
安全規格認証とD3モジュールのメリット
我々は、この安全規格認証済み通信プロトコルを使用したD3モジュールによりメーカー企業の開発や認証の負担を軽減します。これまでメーカーがサービスロボットを開発する場合、ハードウェアからミドルウェア、アプリケーションまで、すべてを自社単独で開発することがほとんどでした。しかしこの方法では安全を保証するために開発したすべての部分について認証をうけなくてはなりません。認証にかかる手間や費用もさることながら、安全を証明するために自社の技術をすべて認証機関に開示しなくてはならなくなります。これに対してD3モジュールが提供する共通基盤技術を使えば、メーカー企業は安全認証済みの通信基盤の上にミドルウェアや自社のアプリケーションを構築することができます。もともと通信制御などのハードウェアプラットフォーム部分は、制御サイクルタイムなどの必要な性能を過不足なくみたし、高信頼で確実な通信ができればよいと考えられます。すなわち内部の構成部品として非競争領域の部分には共通基盤技術を使って労力を軽減し、逆に競争領域であるサービスアプリケーションの部分に開発リソースを集中させることができるのです。一方、センサーやモーターなどのデバイスメーカーにとってもD3モジュールは大きなメリットを持ちます。D3モジュールを採用することで他社のデバイスとも高信頼に接続することができるようになり、共通インタフェースを持つ基盤技術の一部として自社の優れたデバイス技術をサービスロボットに利用してもらうことができます。その際に自社のコア技術をモジュール内に隠蔽して守ることもできます。
メーカーの単独開発から、共通基盤技術の利用へ
D3モジュールの特徴と安全性
最後にD3モジュールの特徴を以下にまとめます。
①センサーやモーターの分散制御通信モジュール。
②すべてのノード(モジュール)が自動で同期。決定論的な動作で完全な予測可能性。
③最高レベルの安全認証済み通信プロトコルTTP/Cを使用(IEC61508機能安全規格SIL4システム、10−9/時間=10万年に1度の危険側故障率に適用、航空、鉄道で多くの実績)。
④CANバスを置き換えて高信頼化が可能。
⑤8mm角のFPGAにも実装できるコンパクトなIP。異常検出や通信保護などの安全機能を内蔵。
⑥高信頼、高精度な同期通信を使った自由なアプリケーション開発を、短期間で簡単に実現可能。
D3モジュールの利用による認証負担の軽減