力制御可能な全身人型ロボット「Torobo」
[東京ロボティクス株式会社]
概要
工場から倉庫、店舗、オフィス、家庭に至る自動化の流れを加速するために開発された先端的な力制御ロボット。人間と同等のサイズで人間と同様の関節構成を持ち、腕と腰で力制御が可能。次世代のロボット(自動化手段)の研究開発用 という位置付けで、深層学習などの AI を搭載した自律知能ロボットやテレプレゼンスロボットの研究に活用されている。
評価のポイント
組み込み型モータ、減速機、トルクセンサと、それに基づく上半身全身の力制御、様々なインピーダンス制御機能を備え、物理的な接触を伴う作業に関する研究開発用の優れた新規プラットフォームである。研究開発用プラットフォームだけでなく、産業用の技術としてのポテンシャルも認められ、ロボット利活用の推進に寄与することが期待される。
人間共存ロボット研究を加速し、人とロボットが共生する未来へ
概要
全身人型ロボットTorobo(トロボ)は、工場から倉庫、店舗、オフィ ス、家庭に至る自動化の流れを加速するために開発された先端的な 力制御ロボットです。人間と同等のサイズ(身長165cm)で、人間と 同様の関節構成(腕7軸×2本、腰3軸、首3軸、足回り4軸(全方位移 動台車))を持ち、腕と腰で力制御(インピーダンス制御を含む広義 な力制御)が可能という特徴を有しています。当社は創業当初より力 制御技術の開発に力を入れており、7年かけて世界最高クラスの力 制御が可能な全身人型ロボットToroboとしてその技術を結実させ ました。
社会的ニーズ
Toroboは直近の実用化というよりは、次世代ロボットを用いたア プリケーションの研究開発向けに販売されています。そのため現在 の主な顧客は大学や企業、公的研究機関の研究者であり、深層学 習などのAIを搭載した自律知能ロボットや遠隔操作ロボットの研究 に本製品が活用されています。今後、研究が進み技術が高まるにつ れ、従来の工場や倉庫だけでなく、店舗や病院、介護施設、オフィス、家庭に至るまでの様々な現場にロボットが導入されていくはずで す。それに伴い、ロボットと人間の物理的・心理的な距離が近付かざ るを得ないため、ロボットには人間やその生活空間へのより高い親 和性が求められます。そして、その究極の形が力制御全身人型ロ ボット(ヒューマノイドロボット)と言えます。これまで、そうしたロ ボットで市販の製品がほとんど存在しなかったため、当社はTorobo を開発し、先進的な研究者にご利用いただくようになりました。
遠隔操作ロボットへの活用(NTTコミュニケーションズ様との共同研究)
利便性
手先の力指令や、手先直交座標系および関節単位(腕関節や腰 関節)のインピーダンスパラメータ(バネ定数やダンパ定数)の変更 を、ソフトウェアライブラリ(API)を呼び出すことで容易に行うこと ができます。そのため、ソフトウェアを用いて手先力や関節柔軟性を 瞬時に切り替えることが可能です。こうしたAPIはROS(Robot OS)のフレームワークの中で実装されているため、ROSユーザー であれば自作のソフトウェアから簡単に呼び出すことができます。ま た、ROS標準の物理シミュレータであるGazeboのロボットモデル も提供されているため、実機を動かす前にシミュレータを用いて動 作確認が可能です。加えて、RVizでの状態可視化や、ROS標準の ソフトウェアであるMoveIt!を用いた軌道計画、ロボットのセンサ情 報(カメラ画像、関節角度、関節トルク等)のログ取得や保存なども可能です。こうした機能により、研究者はロボットのハードウェアの 整備に時間をかけることなく、研究の本質的な部分に集中することができます。