ケーブル認識用3DビジョンセンサーKURASENSE(クラセンス)
[倉敷紡績株式会社]
概要
高速な3Dスキャンと認識技術によって、従来のセンサーでは認識が困難だった線状物(電線、多芯ケーブル、ケーブル束、フラットケーブル、コネクタなど)を見たままに認識できる、ロボット用センシングデバイス。ケーブル認識用の高速3Dビジョンは、人間のように瞬時に形状を認識するデバイスであり、従来にない高速高精度の3Dスキャンを実現。
評価のポイント
社内で培ってきた画像処理技術をベースにし、ケーブルなどを認識することに特化した高速ステレオ処理のセンサを開発し、センサを組み込んだロボットシステムの販売事業を展開している点を高く評価する。ハンドやシステムの構築において、事業に必要となる技術の開発とロボットメーカとの協業を組み合わせるなど、新しい技術の普及に対する体制作りも評価できる。
「見て」「考える」ロボットの目で、ケーブルなどの柔軟物を正確にとらえる
KURASENSE (クラセンス)とは?
「ロボットで、ケーブルをつかむ」って、難しいでしょうか?答えは、 「難しい」です。なぜなら「まがり」や「ねじれ」で、毎回形状が違うから です。 電線やケーブル、それは身の回りのありとあらゆるところに使われ ています。工場ではロボットによる自動化が進んでいる印象がありま すが、実はケーブルをつなぐ工程はほとんど自動化されていません。 これは、国内のみならず、海外においても同様です。そして、自動化で きていないもう一つは、小さく四角い、コネクタです。コネクタは特に 自動車関係の工場で残る自動化の課題です。KURASENSEが、この課題を解決します。 先端の向き、形状をKURASENSEが3次元で計測していますの で、ロボットで正確につかみ、ターゲットにセットすることができます。 そしてKURASENSEの応答時間は、わずか0.1秒程度。人と同じ速 度を目標に開発された、クラボウ独自の認識アルゴリズム「線分ベク トル認識方式」と高速スキャンで、ケーブルが多少揺れていても正確な3D認識を実現しています。
KURASENSEの導入事例
KURASENSEの新しい価値で、これまで様々な工場の自動化 ニーズに応えてきました。例えば、医療機器メーカーの、製造工程に人手を介したくないというコロナ禍特有の課題を解決しました。 安全性を要求されるような設備のケーブル加工工程でも、品質面 の評価で導入の検討が進んでいます。他にも、スマートフォン組み 立て工程では、指先より小さなコネクタを繊細な動作で締結するシ ステムに評価を頂き採用されました。そして、自動車関係では、モー ターの組み立てラインでこれまで自動化できなかった工程の自動 化に成功しました。
超スマート社会に役立つ技術を開発中
クラボウは、「見て」「考える」ロボットの目をテーマに、未来社会に 貢献するロボット用のセンシングデバイスを開発しています。テー マは3Dビジョン(柔軟物認識)、ビジュアルフィードバック(動体追 従技術)、2Dカメラ(高速画像処理判定)などで、特にケーブルのつ かむ位置を認識する高速3Dビジョンセンサ―の開発に注力してい ます。 10年後には多くの作業がロボットに置き換わるといわれていま す。しかし、昨今の工場を見ると柔軟物を扱う工程は未だ手付かず です。例えば、ケーブルをつかむことができれば自動車やロボットな ど製造工場の多くは飛躍的に自動化が進みます。生活環境におい てもUSBケーブルや電源ケーブルは数多くあり、ケーブルを扱う 技術があれば製造業のみならず、工場を越えて屋外作業や家庭内 でのロボットの活躍が期待できます。クラボウでは今後、到来する超 スマート社会に役立つビジョンセンシング技術を深耕し、ロボット利活用社会へ貢献していきます。